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【医師コメントつき】AGA治療薬「ザガーロ」とは?

薄毛治療

AGA(男性型脱毛症)を改善する有効な手段の一つである、AGA治療薬「ザガーロ」。現在、世の中には様々なAGA治療薬が存在しますが、ザガーロは医学的にAGAの改善効果が認められており世界中で広く使われている治療薬です。

今回のAGAタイムスでは、そんなAGA治療薬ザガーロの効果や服用方法、副作用、AGA治療薬「プロペシア」との違いをくわしく解説していきます。

ザガーロとは

ザガーロは、イギリスの製薬会社「グラクソ・スミスクライン株式会社」によって開発された「デュタステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。元々デュタステリドは、前立腺肥大症治療薬「アボルブ」として製品化されていましたが、AGA改善効果が臨床試験で認められザガーロとして製品化されています。国内では、2015年9月に厚生労働省より承認され、2016年6月より販売が開始されました。

ザガーロと似た働きをするAGA治療薬として、ザガーロより早い2005年から国内で販売開始された「プロペシア」が挙げられます。プロペシアの有効成分である「フィナステリド」もデュタステリドと同様、前立腺肥大症治療薬「プロスカー」として製品化されたのち、AGA治療薬プロペシアとして製品化されました。

デュタステリド、フィナステリド共に日本皮膚科学会が発行する『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版(以下、ガイドライン)』において高く推奨されている治療薬です。

ザガーロとプロペシアの違い

ザガーロの有効成分であるデュタステリドとプロペシアの有効成分であるフィナステリドは、似た働きをすると先述しました。では、2つの治療薬にはどのような違いがあるのでしょうか。

ザガーロとプロペシアでは、5αリダクターゼに対する働き方に違いがあります。5αリダクターゼは「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の2種類あり、Ⅰ型は主に全身の皮脂腺に、Ⅱ型は前頭部・頭頂部の毛乳頭や前立腺に多く発現していることが分かっています。このうち、AGAは主にⅡ型の5αリダクターゼが関係すると考えられています。

フィナステリドはⅡ型にのみ作用し進行を抑制する一方、デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型の両方を抑制する効果があります。

またデュタステリドがⅡ型5αリダクターゼを抑制する効果は、フィナステリドの「約3倍」、発毛を促す効果が「約1.6倍」とされています。

ここまでの内容をみると、デュタステリドがあればフィナステリドは不要だと思われるかもしれません。実際に当院で処方している5α還元酵素阻害薬の80%以上が、デュタステリドです。

しかし、フィナステリドは10年以上沢山の患者様が使用しても大きな副作用がないという長期的な臨床結果があります。また費用面でも新薬であるデュタステリドの方が高価になるため、患者様の毛量や懸念点、費用面などを総合的に勘案して内服薬を選択することが重要です。

AGA治療薬「ザガーロ」の効果

AGA治療薬ザガーロの効果について説明する前に、まずAGAの症状について確認しておきましょう。

AGAは、男性ホルモンの一種「テストステロン」に起因して発症する進行性の脱毛症です。テストステロンは、体内にある酵素「5αリダクターゼ」の影響を受けると悪玉男性ホルモンとも呼ばれる「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換されます。DHTが毛乳頭に存在する「男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)」と結合することで、AGAが発症するのです。

出典:AGAヘアクリニック

通常、男性ホルモン受容体と結合したDHTは髭などの体毛に対しては成長因子を刺激し、毛を太く成長させるよう作用しますが、前頭部や頭頂部など髪の毛に対しては、ヘアサイクル(※1)を短縮させる働きを持っています。

※1: 髪の毛が成長し、生え変わる周期のこと

ヘアサイクルが正常に循環することで髪の毛の健康は保たれていますが、AGAを発症するとヘアサイクルが乱され、髪の毛の正常な発育を行えなくなります。そのため、十分に成長しきれない髪の毛が発生し、薄毛へとつながってしまうのです。

出典:AGAヘアクリニック

ザガーロには、テストステロンをDHTに変換する5αリダクターゼの働きを抑制する力があるため、5αリダクターゼの働きを抑えることによって、DHTの生成が阻害されAGAを改善することができます。

ザガーロの服用にあたって

■ザガーロの服用方法

有効成分であるデュタステリドの含有量は「0.1mg」と「0.5mg」の2種類があり、どちらも1日1回の経口投与が原則です。カプセルの内容物が、口腔や咽頭の粘膜を刺激する場合があるため、噛んだり開けたりせずに服用して下さい。

またザガーロの添付文書には、個人差はあるものの治療効果を評価するためには通常6か月間の治療が必要であると記されています。 6か月間ザガーロを投与してもAGAの改善がみられない場合には、継続の必要性について医師と相談しましょう。

■ザガーロの副作用

ザガーロはAGA治療薬として高い効果が期待できますが、その副作用には注意が必要です。ザガーロの添付文書には、国内で行われた長期投与試験において、投与された総症例120例中20例(16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されたとの記載が確認できます。

その主なものは、勃起不全13例(10.8%)、リビドー減退10例(8.3%)、射精障害5例(4.2%)であり、重大な副作用としては、肝機能障害、黄疸が確認されています。これら副作用の発症確率は低いですが、ザガーロを服用する際には体調に変化がないかセルフチェックをすることが大切です。万が一体調に異常を感じたら、薬の使用を中止して医師に相談しましょう。

■服用にあたっての注意点

妊娠中や妊娠の可能性がある女性、そして授乳中の女性は、服用はおろか薬に触れることも禁忌とされています。デュタステリドは経皮吸収されるという特徴があり、動物実験の結果から男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性が示唆されました。

また幼児や小児に対する安全性や有効性も確立されていないため、投与は認められていません。

ザガーロの処方は薄毛治療専門のクリニックへ

デュタステリドは、診療ガイドラインで推奨される有効成分です。ザガーロは国内認可済のAGA治療薬ですが、海外にもザガーロのようなデュタステリド配合治療薬は存在します。個人輸入等で手に入れることも可能ですが、自己判断での薬の服用は大きなリスクを伴います。ザガーロを使用する際は、国内のAGA・薄毛治療専門クリニックで処方してもらうようにしましょう。

AGAヘアクリニック(以下、当院)は、薄毛治療専門クリニックです。当院では、患者様の健康状態やAGAの進行度合いにあわせた最適な治療を提案しており、ザガーロと同じ有効成分デュタステリドを含む治療薬「DUTA」を取り扱っています。また、診察とカウンセリングは一切費用がかからず、何度でもご利用いただけます。薄毛や抜け毛について相談や質問がある場合は、ぜひ気軽に当院へお越しください。

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