【医師コメントつき】ロン毛はハゲやすい? 薄毛にならないために気をつけるべきこと
「ロン毛はハゲになりやすい」という噂を聞いたことはありますか? このような噂がなぜ実しやかに囁かれるようになったのか、気になっている方は少なくないでしょう。そこで今回のAGAタイムスでは長髪が育毛環境に与える影響について解説していきます。
ロン毛はハゲやすいという噂に根拠はないが…
結論からいうと「ロン毛はハゲになりやすい」という噂に医学的根拠はありません。ただし“全くのウソ”というわけではなく、短髪の人よりも長髪の方が“薄毛になりやすい要素がある”ことは確かなようです。
次章からは、長髪が薄毛になりやすい理由について見ていきましょう。
注意しておきたい薄毛の要素
長髪の方が薄毛になりやすい主な要素としては、大きく3つあります。
■要素①:毛根への負担
髪の毛が長いと、重力によって髪の毛が下に引っ張られる力が強まります。短髪の方に比べ、長髪の方はこのように毛根に負荷がかかった状態が長く続くことになるため、その分抜け毛が起こりやすくなると考えられます。
また、長髪の場合は髪の毛を結ぶ機会も多いでしょう。ポニーテールのように一定方向に髪の毛を引っ張る髪型はやはり毛根にとって負担となるため、これを長期間続けると抜け毛の増加を招く恐れがあります。このような原因がきっかけとなり、薄毛になってしまう症状のことを「牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)」といいます。
このような点から、長髪の方は短髪の方に比べて牽引性脱毛症により薄毛になる可能性が高くなると考えられるでしょう。
常に同じ箇所に分け目を作っている場合も、その部分の毛根に負荷が集中する可能性があります。しかし心配なのは毛根への負担だけではありません。長期間さらされた頭皮は、紫外線を浴び続けることで深刻なダメージを受けている可能性があります。
紫外線の影響は薄毛だけでなく白髪などのリスクにつながる可能性もあるため、健やかな毛髪を保ちたいのであれば、分け目の定期的な変更は必須でしょう。
紫外線の影響や対策について知りたい方は、以下の記事も併せてご一読ください。
▶【医師コメントつき】薄毛を助長する紫外線対策には帽子が最適?■要素②:頭皮の蒸れ
毛量や髪質によっては気にならないかもしれませんが、長髪の場合は比較的髪の毛の内側に熱がこもりやすいため、短髪よりも蒸れに対する注意が必要です。
帽子やヘルメットを長時間被っている場合などにも同じことが言えますが、頭皮が蒸れると菌が増殖しやすくなります。常在菌は一定の量であれば問題になりませんが、過剰に増えることで頭皮環境の乱れやフケ、かゆみ、不快な臭いなどの原因になる可能性があります。
頭皮環境の悪化は健やかな発毛や育毛に悪影響を与えるため、薄毛や抜け毛を招く要因になることもあり得るのです。
■要素③:整髪料やシャンプーの洗い残し
長髪は短髪に比べてシャンプーやコンディショナー、整髪剤などを洗い流す際に手間がかかります。全ての人が該当するとは限りませんが、洗う部分が多くなることで頭皮の洗い残しに気づきにくい場合もあるでしょう。
整髪料やシャンプーの洗い残しを放っておくと、フケやかゆみなどの頭皮トラブルにつながることがあります。前述の通り、頭皮環境の乱れは正常な発毛や育毛にとって悪影響となります。したがって、これらの要因が抜け毛や薄毛につながる可能性もゼロとは言い切れません。
薄毛のリスクを避けるための対策
前述の通り、長髪が比較的薄毛になりやすいと噂される主な要因には様々な理由があります。では、それらの危険性を避けるためにはどのような“対策”をとるべきでしょうか。
■対策①:定期的なヘアスタイルチェンジ
日頃からよく髪の毛を結んでいる人は、日によって髪型を変えたり結ぶ位置を変えたりするだけでも頭皮や毛根の負荷を減らす効果が期待できます。また前髪に関しても、毎日同じ部分に分け目を作り続けず、こまめに分け目を変えてみてください。
定期的なヘアスタイルチェンジは牽引性脱毛症につながる可能性の予防だけでなく、紫外線リスク軽減にも役立つのでぜひ取り入れていただきたい対策です。
■対策②:頭皮の通気性を良くする
髪の毛を長時間結んだままにしていると、通気性が悪くなり蒸れやすくなります。髪の毛が長いためよく結んでいるという方は、ときどき髪の毛をおろしてこもった熱を放散させましょう。また、上記にある牽引性脱毛症対策も兼ねて、結び目もこまめに変えることをおすすめします。帽子などは紫外線のきつい日差しの下で着用し、それ以外の場所では取るなどして頭皮の蒸れを防ぎましょう。
このほかにも、整髪料の使用頻度が高い人は長髪・短髪に関わらず注意が必要です。整髪料には髪の毛を油分などでコーティングするものが多くあり、これにより熱によるダメージや髪の毛の水分が失われることから守ってくれる役割を果たします。しかし、整髪料が頭皮についてしまうと頭皮の毛穴を塞いでしまったり、頭皮に残った添加物が蓄積し皮脂とともに酸化して刺激になったりして、頭皮環境を悪化させてしまう可能性も。整髪料は頭皮付近を避け、毛先を中心につけるよう意識しましょう。
■対策③:頭皮を清潔に保つ
シャンプーや整髪料などの洗い残しをふせぐためにも、1日に1度は必ず洗髪するよう心がけてください。頭皮を労わるためにも、基本的には1回のシャンプーで汚れを落とし切るのが理想的です。ただし、汚れを落とそうとするあまり爪を立てたり、ごしごしこすりすぎると頭皮に負担をかけてしまうので注意してください。
洗髪してもなかなか泡立たず、整髪料や皮脂が落としきれていないような感覚がある方は、まず髪の毛だけを洗い流した後に地肌を洗うようにしましょう。地肌を1度、髪の毛を2度洗うようなイメージで2回洗髪すると、頭皮に負担をかけすぎずに頑固な汚れを落とせます。
適切な整髪料の使い方やシャンプーの選び方や手順について、詳しく紹介している記事もありますので、ぜひこの記事と併せてご一読ください。
▶【医師コメントつき】ヘアワックスでハゲる? 薄毛との関係性や正しい使用法を解説いっそ髪型を変えるのも一つの手
すでに薄毛が気になっているという方の場合は、思い切って髪型を変えてみるのもよいかもしれません。というのも、そもそも“ロン毛は薄毛に見えやすい”という難点があります。
「髪の毛が長いほうが薄毛が隠せるのでは?」と考える方も少なくないかと思いますが、髪の毛は長くなるほど全体の髪の毛の少なさが強調されやすくなるので、かえって薄毛が目立ってしまいます。また、一見すると前は隠れているように見える髪型でも、他の角度からでは不自然さが目立ってしまうなど、ロン毛は薄毛に悩む方にはなかなかリスクの高い髪型なのです。
また「薄毛かどうかははっきり分からないが、ボリューム感がダウンした」と感じている方の場合は“ロン毛によって薄く見えていただけで短髪にしたら案外薄くなかった”なんてこともあるかもしれません。とくに長い髪の毛にこだわりがないようであれば、ヘアスタイルチェンジを視野に入れてみるのもおすすめです。
薄毛を気にする方のなかには「美容室に行きづらい、相談しづらい」と感じる方もいるでしょう。しかし、髪の毛を扱うプロである美容師や理容師であれば、毛量などに限らずその人の髪質やスタイルなどを見極めて自分に似合った髪型を提案してくれるはずです。どうしても不安だという方は、薄毛で悩む方専門のヘアサロンを利用してみる手もあります。薄毛を目立たせない髪型の提案だけでなく、適切なヘアケアや頭皮ケアについてもアドバイスしてくれるので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
適切な対策でお好みのヘアスタイルを楽しもう
今回は長髪の場合に考えられる髪の毛や頭皮への影響について述べてきましたが、髪質や頭皮の状態などには個人差があり、長髪だから薄毛になりやすいとは断言できません。しかし「ロン毛にしたいけれど薄毛が気になる」という方は、上記の対策を意識してみてはいかがでしょうか。自身で行えるかぎりの対策を取り入れつつ、お好みのヘアスタイルを存分に楽しんでみてください。
万が一、対策しても薄毛が進行している、また既に薄毛が目立っている場合などは、薄毛治療専門クリニックを受診することをおすすめします。AGAヘアクリニックでは、無料にてカウンセリング・診察を実施しており、ご自身の薄毛の進行状況に合わせて治療を行うかどうかを自由に決められます。また、当院では薄毛男性のほとんどが該当するとされるAGA(男性型脱毛症)の治療だけでなく、女性の薄毛治療にも対応しているため、男女問わず安心してご利用いただけます。薄毛や抜け毛が気になる方は、ぜひ一度お気軽に当院までご相談ください。
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