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【医師が教える】清潔にしていても頭がかゆい! その原因はシャンプーの洗浄成分?

シャンプーケア

香りや使用感など、シャンプーを選ぶうえで重視することは人によってさまざまです。しかし、どれだけ他の要素が良くとも自分の頭皮に合わなければ最適なシャンプーとはいえません。自分の体に合わない成分が配合されたものを使用することで、頭皮のかゆみやフケなどを招く恐れもあります。

そこで今回のAGAタイムスでは、シャンプーに含まれる洗浄成分やシャンプーの種類について解説します。「しっかりシャンプーしているはずなのに、なぜか頭皮がかゆい」そんな悩みを持つ方は、ぜひご一読ください。

国内で多く流通しているシャンプーについて

昨今の情報化社会の良い影響により、シャンプー選びの際に「界面活性剤」について注目しだした方は少なくないでしょう。界面活性剤とは、簡単にいうと通常混ざり合うことがない水と油を分離させずに乳化させる性質を持った成分のことで、シャンプーに配合することで頭皮の皮脂や汚れを洗い落としやすくする役割を持ちます。

シャンプーに含有されている成分は、ボトル裏面の成分表示に記載されています。そのため界面活性剤の種類も成分表示をみれば一目瞭然。少し前までは、ドラッグストアで購入できるシャンプーといえば「ラウリル硫酸Na」や「ラウレス硫酸Na」といった洗浄成分が含まれているものが一般的でした。

これらの成分は「高級アルコール系」と呼ばれる石油系の合成界面活性剤です。この場合の“高級”とは、上質という意味ではなく“その分子構造に炭素の原子が6つ以上あるもの”を指しています。

少し前までは、国内で流通しているシャンプーの約8割は高級アルコール系シャンプーといわれていましたが、ここ数年で「アミノ酸系」に分類される界面活性剤が注目度を高めてきたことにより、その割合は大きく変化しました。このほかにも石けんシャンプーなど、さまざまな界面活性剤を用いたシャンプーが日本には流通しています。

それぞれのシャンプーの特徴

前述の通り、日本で主に流通しているのは「高級アルコール系」「アミノ酸系」「石けん系」などのシャンプーです。この章では、それぞれの特徴や概要について説明していきます。

◯高級アルコール系シャンプー

    【特徴】
  • 洗浄力や脱脂力が高い
  • 起泡性に優れている
  • 比較的安価で購入可能

「頭皮の刺激になる」といった噂が広まり敬遠されがちな高級アルコール系シャンプーですが、シャンプーのように短時間で皮膚から完全に洗い流すような製品において安全性に問題はありません。

ただし、皮膚炎を患っているなどの場合は皮膚刺激を起こす可能性が増すことから、頭皮のコンディションが悪化しているときの使用は注意が必要です。また洗浄力が高い分、汚れはしっかりと洗い流せますが頭皮に必要とされる皮脂まで洗い流してしまう場合もあるため、乾燥や炎症につながる可能性もあります。多くの場合はさほど心配する必要はありませんが、アトピー体質の方や肌が敏感な方は避けたほうが無難でしょう。

◯アミノ酸系シャンプー

    【特徴】
  • 洗浄力や脱脂力が穏やか
  • 頭皮に対する刺激性が低い

アミノ酸系シャンプーを見分ける成分表記として「ラウロイル」や「ココイル」などの表記がはじめの方にあれば、アミノ酸系のシャンプーである可能性が高いといえるでしょう。アミノ酸系の界面活性剤は皮膚への刺激が少なく、洗浄力も穏やかであることが特徴です。一般的に髪の毛は水洗いだけでも多くの汚れを落とすことができるといわれているため、アミノ酸系シャンプーを用いることで適度に汚れを落としつつ必要な皮脂を残すことができるとされています。

頭皮が乾燥しやすい方や頭皮トラブルを抱えている方には、育毛に適した頭皮環境を目指すための選択肢の一つとしておすすめです。ただし、頭皮への影響が穏やかである分、汚れ残りによるかゆみやフケなどの頭皮トラブルが起きやすくなる可能性もあるため、皮脂の分泌量が多めの方やスタイリング剤を使用する方は使用する商品選びや使い方を考慮する必要があります。

また「髪の毛の生成にはアミノ酸が必要」といわれていますが、アミノ酸系の界面活性剤で育毛ができるわけではありません。

◯石けん系シャンプー

    【特徴】
  • 洗浄力が強い
  • 起泡性が高く安定している
  • アルカリ性

石けん系界面活性剤は「天然油脂」や「脂肪酸」などの天然由来成分で作られた界面活性剤です。主成分が天然由来で合成洗剤など添加物の使用も少ないため、オーガニックシャンプーとして扱われることも。洗浄力、泡立ちおよび泡の安定性、泡のすべりに優れているため身体洗浄剤に使用されており、添加物によるアレルギーを避けたい方におすすめです。

ただし、石けん系シャンプーはアルカリ性であるため毛髪が膨潤しやすく、ヘアカラーの色持ちが悪くなります。また水中の金属と脂肪酸塩(スカム、水垢)を形成し、油っぽくギシギシした感触が残ることもあり、髪の毛の指通りが低下する原因になり得ることも。加えて、人によっては肌に合わない場合があり刺激を強く感じる方もいます。万が一、使用してみて頭皮が乾燥したり、かゆくなるなどの違和感を感じたりした場合は念のため使用を中止したほうがよいでしょう。

フケ・かゆみの問題とシャンプーの関係性

大前提として、さまざまな情報により偏った認識が広まっていますが「毒性がある」とまで謳われるような界面活性剤は現在の日本においては出回っていません。しかし、人それぞれ体質や肌質が異なるため、自身に合わないシャンプーを選んでしまうことでフケ・かゆみといったトラブルを招いてしまうことがあります。

また中には界面活性剤だけでなく、シャンプーにさまざまな要素を加えるための添加物(※)などにアレルギー反応を示す方もいます。そのため同じ界面活性剤を使ったシャンプーであっても、ものによっては赤みやフケ、かゆみなどを起こす可能性もあるということを念頭に置いておかなければいけません。

※保湿剤、コーティング剤、防腐剤、酸化防止剤、香料や着色料など。

要するに「○○系シャンプーは誰の頭皮にも良い」ということもなければ、「このシャンプーが肌に合っているから、同じ界面活性剤を用いたシャンプーなら何でも絶対に合う」ということも一概には言い切れないのです。

大切なのは、自分の頭皮に合ったシャンプーを選ぶこと。まずは自分の頭皮に合いそうな界面活性剤を選び、その後さまざまなシャンプーを試すなどして、最も自分に合ったものを見極めるとよいでしょう。

すでに抜け毛・薄毛が気になる方はまず早めの治療を

健やかな育毛を促すためには、まず頭皮が健康的な状態であることが大前提です。そのためには界面活性剤しかり添加物などを見極めて自身に合うシャンプーを選ぶ必要がありますが、体質や肌質などは人それぞれである上、年齢で変化することもあるなど、人によっては難しくなるかもしれません。

しかし、現在ではお試し用シャンプーなどの販売も促進されているので、そういったものを駆使して自分の頭皮の健康のために試行錯誤を繰り返してみてください。

またこの記事で紹介したようなシャンプーのほかにも、皮脂の過剰分泌や皮膚常在菌の増殖によって炎症を起こしている場合に用いる「抗菌・殺菌作用」を持つ薬用シャンプーなどもあります。どのシャンプーが自身にあっているかわからない時は、皮膚科や薄毛治療専門クリニックに相談してみるのもよいでしょう。

AGAヘアクリニックでは抗真菌作用を持つ「ケトコナゾール」という成分を配合した医療用シャンプーをはじめ、AGA(男性型脱毛症)に特化した治療薬のご用意もあります。カウンセリング・診察は無料なので、薄毛でお悩みの方はもちろん今のうちから薄毛を予防したい方、頭皮の炎症が気になる方もお気軽にご相談にいらしてください。

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