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【医師コメントつき】厚生労働省公認「どくだみ」の頭皮環境改善効果とは?

サプリ・栄養

どくだみはお茶などに使用される多年草の一種で、主に東アジアに分布しています。ミネラルなどの栄養素を豊富に含んでおり、日本では古くから漢方薬や民間薬のひとつとしても利用されています。

利尿作用や便秘改善といった様々な効能を持つどくだみですが、頭皮環境改善にも良い効果が期待できるといわれています。今回のAGAタイムスでは、どくだみが持つ効能やAGAなどの薄毛への効果をご紹介します。

どくだみ(十薬)とは

どくだみは厚生労働省が定めた医薬品の規格基準書「日本薬局方」に「十薬(じゅうやく)」という生薬名で記載されています。様々な規格に準じた医薬品であることから使用上の安全の問題はないとされ、副作用などのリスクが低い「第3類医薬品」に分類されています。

どくだみは繁殖力が強く、独特の匂いが特徴的な植物です。葉はハートのような形状で葉先は鋭く尖っており、蔀(ほう)と呼ばれる白いがくの中に黄色のどくだみの花があります。採取に適した季節は花が咲く梅雨の時期といわれており、この時期に採取されるどくだみが最も薬効があるとされています。

どくだみの生薬名である「十薬(じゅうやく)」の語源は、馬に食べさせると抗菌効果や抗炎症効果をはじめ、10もの効果がみられたということから由来しています。日本でも古くから親しまれており、“よく洗った生葉の葉汁を発疹や痔などの患部に塗る”といった民間療法をはじめ、皮膚炎、水虫などの皮膚疾患に用いられてきました。

◯どくだみの主な薬理効果

どくだみには、強力な殺菌作用を持つ「デカノイルアセトアルデヒド」が含まれています。この成分には、体内や傷口などに存在する様々な菌の抑制作用があるとされています。デカノイルアセトアルデヒドは揮発性が高いことから、生の葉のみで上述の効果を得ることができます。

またフラボノイドの一種「クエルシトリン」を含有していることから利尿作用や新陳代謝の促進などデトックス効果も期待できます。さらにクエルシトリンには毛細血管の強化作用があり血行をよくする効果があります。

他にも臨床応用として、解熱・解毒作用、痔・腫れ物などの改善にも効能を発揮するとされています。処方箋を必要としない一般用医薬品の便秘薬などにも含まれており、腸内環境の改善や便秘解消といった効果も期待できると考えられています。

このように様々な薬理作用を持つどくだみですが、ミネラルの一種である「カリウム」も多く含んでいます。カリウムは高血圧の要因となるナトリウムを排泄し血圧を下げる効果が期待できます。しかし、腎機能が低下している方がカリウムを過剰摂取すると排出がうまくなされず「高カリウム血症」を招くことがあるため注意が必要です。

どくだみの薄毛予防効果

前述したように様々な効果を持つどくだみですが、薄毛予防との関連性はどこにあるのでしょうか。次からは、どくだみが薄毛予防にもたらす効果を詳しくみていきます。

◯抗菌作用

体内には何種類もの常在菌が存在します。特にお腹の調子を整える腸内細菌はよく知られていますが、それだけではなく常在菌は皮膚や頭皮にも存在し、相互のバランスを保ちながら皮膚をバリアし頭皮環境を守っています。しかし常在菌のバランスが崩れると湿疹などのトラブルを起こしやすくなり、頭皮環境の悪化に繋がるといわれています。

先述の通り、どくだみにはデカノイルアセトアルデヒドという強い殺菌作用を持つ成分が含まれています。そのため、過剰発生した細菌を抑制し菌のバランスを整え、頭皮環境の悪化を未然に防ぐ効果が期待できます。頭皮環境の悪化を防ぐことは髪の毛の正常な生成へと繋がります。

ただし、これらの作用はあくまでも頭部にも有効であろうと考えられているだけなので、直接的な薄毛予防に繋がる訳ではありません。しかしながら、皮膚疾患治療への有効性を認める文献も存在するため、皮膚環境改善の効果は十分に期待できるでしょう。

◯血管強化作用

髪の毛には毛根に栄養を送り込む毛乳頭が存在します。毛乳頭は頭皮の毛細血管と繋がっており、毛細血管から髪の毛に栄養が行き渡る仕組みとなっています。しかし、何らかの影響により毛細血管への血流が停滞すると毛乳頭に栄養が行き渡らなくなる可能性があります。その結果、育毛が著しく妨げられてしまうことも考えられます。

どくだみに含まれるクエルシトリンやイソクエルシトリン、ルチンには毛細血管を強化する作用があるといわれています。体の細部まで張り巡らされている毛細血管を強化することで、全身の血液の流れを正常に保ちやすくなると考えられています。血流が良くなれば、頭皮まで栄養が行き届きやすくなるため正常な育毛効果が期待できるでしょう。

◯抗糖化作用

シワやシミなどの老化現象を引き起こす原因のひとつに「糖化」が挙げられます。糖化とは摂取した余分な糖分が体内のタンパク質と結合し、細胞を劣化させる現象のことを指します。食べ過ぎや食物繊維不足、糖分過多など食生活に乱れがある方に多いとされています。

糖化によって細胞が劣化すると、場合によっては毛乳頭や毛母細胞の働きが鈍化する恐れがあります。その結果、正常な育毛が妨げられて健康な髪の毛が生えなくなる可能性は否定できません。どくだみには、こうした現象を抑制する「抗糖化作用」があるとされているため、どくだみを摂取することでシミやシワの予防、正常な育毛を促す効果が期待できます。

これまでにご紹介したどくだみが持つ効果は、あくまで間接的に薄毛予防に効果が期待できるものであり、直接的に育毛や薄毛への効果が期待できるものではありません。

しかし、どくだみの持つ効果を活用して体の健康を保つことは正常な頭皮環境を維持し、活発な育毛を促すためにも非常に重要です。したがって、どくだみの摂取は薄毛予防や健康維持に繋がると考えられるでしょう。

薄毛に直接的な予防や発毛効果を認める漢方はほとんどありませんが、どくだみを用いたり、健康によいとされている食べ物を積極的に摂取することは健康維持に繋がります。髪の毛は身体のコンディションを反映するため、健康な身体を維持することも白髪や薄毛の予防には重要になります。

どくだみの活用方法

どくだみの摂取方法は様々ですが、現在ではお茶として飲用したりお風呂に入れたりするのが一般的です。今回は、この2つの活用方法についてみていきましょう。

◯どくだみ茶

どくだみはどの部分にも栄養素が詰まっているため根っこから採集します。採集したものは日干しをして乾燥させた後、茶葉として利用します。乾燥させることで独特の匂いがかなり軽減されますが、完全に匂いが消えるという訳ではありません。

独特な風味から好みが分かれるどくだみ茶ですが、市販品には他の薬草や茶葉とブレンドされたどくだみ茶もあるため比較的気軽に取り入れることができるでしょう。ただし、過剰に摂取すると場合によってはお腹が緩くなる可能性があります。

◯どくだみ風呂

どくだみを煎じた汁か、天日干しをした茎や葉を袋に詰め、湯船に浮かべます。どくだみが持つ成分の作用で血行促進が期待でき、発疹やアトピーなどには抗炎症作用が期待できるといわれています。そのため頭皮環境以外の皮膚炎などで悩んでいる場合においても、どくだみ風呂はおすすめといえます。また冷え性の改善効果もあるといわれているため、体の冷えや血行不良が気になる方なども試してみる価値はあるでしょう。

薄毛が改善されない場合はAGAの可能性も

医薬品や漢方としてだけではなく、民間薬としても様々な効果が期待できるとされるどくだみ。体の健康を保つことは、育毛に最適な体づくりの基本となります。どくだみ自体に直接発毛を促す効果などはありませんが、厚生労働省でも認められているため取り入れやすい生薬といえるでしょう。

頭皮環境が改善されても抜け毛や薄毛がみられる場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性も考えられます。AGAは早期治療が有効とされているため、気になる方はAGA治療専門クリニックなどを受診してみた方が良いかもしれません。AGAヘアクリニックはAGAによる薄毛の治療を専門に扱う病院です。少しでも薄毛が気になる方に気軽に診察を受けていただけるよう、医師による診察や相談を何度でも無料で行っております。また遠方にお住まいの方のためにスマホのテレビ電話を使用したオンライン診療も行っております。お気軽にお問い合わせください。

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