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【医師コメントつき】女性の薄毛の原因と対処法

毛髪・頭皮ケア

ふと鏡に映る自分の姿を見て「分け目が薄くなってきたかも…」と不安を抱え始めている方もおられるでしょう。最近は男性だけでなく女性においても薄毛や若ハゲに悩む方が増えてきているといいます。

女性の薄毛を改善するためには薄毛の原因を知り、正しい対処法を行うことが大切です。そこで今回のAGAタイムスでは、女性における薄毛の原因と対処法をご紹介します。

女性の薄毛の主な原因

はじめに、女性の薄毛の原因についてみていきましょう。主な原因としては以下のような理由が挙げられます。

  • 加齢・出産によるホルモンバランスの乱れ
  • 生活習慣の乱れ
  • 過度なダイエットや偏食による栄養不足
  • ストレスによる自律神経の乱れ
  • 過度な洗髪による頭皮の乾燥
  • 髪型による頭皮の血行不良
  • 内臓疾患の一症状 など

上記のように、女性の薄毛や若ハゲは過度なダイエットや日ごろ髪の毛のために行っているヘアケアが原因となっているかもしれません。他にも、生活習慣の乱れやストレスによる自律神経の乱れ、血行不良などにより頭皮に十分な栄養が行き届かなくなると髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛の原因となります。

さらに、女性ホルモンの一種「エストロゲン」にはヘアサイクル(※1)の成長期を延長する作用があるため、女性ホルモンの分泌が乱れることも大きな原因の一つに挙げられます。

※1: 髪の毛が生え変わる周期

女性にみられる脱毛症

前述したように女性の薄毛には様々な原因があります。では、そんな女性の薄毛・若ハゲの要因となっている脱毛症にはどのような種類があるのでしょうか。

女性にみられる脱毛症の種類や特徴をそれぞれみていきましょう。

〇FAGA(FPHL)

FAGA(女性男性型脱毛症)やFPHL(女性型脱毛症)は、髪の毛が細くなり全体のボリュームが少なくなる「びまん性脱毛」の一種です。

これらは研究の途上にあり、詳しいメカニズムは分かっていません。しかし薄毛を招く原因に女性ホルモンが大きく関わっていることは分かっており、閉経など女性ホルモンの分泌に異常が生じた際に脱毛を引き起こすとされています。なお、びまん性の脱毛は一般的に髪の毛全体のボリュームが少なくなる症状なので、生え際やつむじなど特定の部位が際立って薄くなることはありません。また髪の毛が完全になくなるケースは少ないといわれています。

〇産後脱毛

産後脱毛は、FAGAやFPHLと同じように“ホルモンバランスの乱れ”によって引き起こされる脱毛症です。妊娠中は「エストロゲン」の分泌量が増えているため髪の毛が抜けにくくなるのですが、お産を終えると妊娠中に増加していたエストロゲンが急激に減少し、正常値に戻ってしまいます。そのため、妊娠中抜けなかった髪の毛が一気に抜け落ち、一時的に髪の毛が薄くなってしまうのです。

ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」という3つの段階を繰り返しています。産後しばらくは薄毛の症状がみられますが、通常のヘアサイクルに戻ると改善するとされています。

産後脱毛は個人差はあるものの産後6か月〜1年程度で元に戻るといわれています。しかし産後は睡眠不足や栄養不足に陥りやすくなるため、育毛が阻害されて薄毛の状態が長引いてしまうケースもあります。

また母方の祖父がAGAである場合、産後脱毛が進行してしまう可能性もあるので、抜け毛や薄毛が半年以上続く場合は薄毛治療専門クリニックの受診をおすすめします。

〇円形脱毛症

円形脱毛症は、その名の通り頭部に円形の脱毛症状がみられる脱毛症です。発症原因は未だ完全には解明されていませんが、主に自己免疫機能の異常が原因と考えられています。これまで「免疫機能異常のトリガーはストレスである」といわれていましたが、現在ではストレスが主原因である可能性は低いと考えられています。

症状としては10円玉ほどの円形の脱毛症状がみられるケースが最も多く、程度によっては頭部全体が脱毛してしまうケースや、髪の毛以外の体毛にも脱毛が起こるケースもあります。

円形脱毛症は治療に時間がかかったり、何もせず放置してしまうと症状が進行する場合があるため、できるだけ早いうちに医師に相談しましょう。

〇脂漏性(しろうせい)皮膚炎による脱毛

頭皮の皮脂が過剰分泌されることにより、それをエサとする皮膚の常在菌「マラセチア菌」が異常繁殖すると脂漏性皮膚炎を発症する恐れがあります。直接的に薄毛を引き起こすわけではありませんが、脂漏性皮膚炎によりフケや痒みなどが発生すると頭皮環境が悪化して脱毛が起こることがあります。

頭皮の皮脂が過剰分泌される原因は様々ですが、頭皮が蒸れた状態が続いたり、脂質を摂りすぎたりといったことが要因になり得ます。また皮脂を気にするあまり、過度にシャンプーをしてしまうと頭皮の健康維持に必要な皮脂まで洗い流されてしまうため、頭皮の乾燥を防ごうとかえって皮脂が過剰に分泌される可能性もあります。

〇牽引性(けんいんせい)脱毛症

髪の毛を一定方向に引っ張って結ぶ髪型を長期間続けたり、常に同じ場所に分け目を作ったりしていると、頭皮の一箇所に負荷がかかり毛根を損傷してしまう可能性があります。このような要因により、毛根が損傷や炎症を起こして薄毛・若ハゲに発展する症状を牽引性脱毛症といいます。

“ときどき分け目を変える”、“定期的に髪の毛を結ぶ位置を変える”などの対策で牽引性脱毛症による抜け毛を予防できます。

病気の合併症として起こる脱毛

脱毛症状は、病気の合併症としても起こる可能性があります。一般的に健康な人の1日の抜け毛の量は約100本前後といわれています。髪の毛が抜けるのは新しく生え変わるために必要なプロセスであるため、大きく心配する必要はないでしょう。

しかし、前述した原因がないにもかかわらず突如として大量の抜け毛が生じる場合は、何らかの病気から脱毛が併発している可能性があるので注意が必要です。

ここでは病気の合併症としてみられる脱毛症にはどのようなものがあるのか、くわしく紹介していきます。

〇鉄欠乏性貧血

女性は鉄が不足しやすく、十人に一人は鉄欠乏性貧血であるともいわれています。鉄欠乏性貧血になるとびまん性脱毛が生じることが報告されていますが、その理由の一つとして、鉄不足により育毛に必要な栄養素を頭部まで運ぶ「ヘモグロビン」が不足し、育毛が阻害されるためではないかと考えられています。

鉄欠乏性貧血になると脱毛症状のほかにも集中力の低下やイライラ、だるさ、顔色の悪化、スプーンネイル(さじ状爪)など、何らかの症状が現れることがあります。また、鉄欠乏性貧血は消化器疾患や婦人科系疾患の二次的な症状の一つとして生じる可能性もあります。

〇膠原病(こうげんびょう)

自己免疫疾患やリウマチ疾患など、免疫細胞によって全身に炎症を引き起こす様々な病気の総称を膠原病といいます。膠原病は若い女性に多く、発病すると治りづらい難病ともいわれています。

脱毛症状以外にも、手足の痺れ、肌色の悪化、口や目の乾燥、爪の変形、リンパ腺の腫れ、発熱や発疹などが起こることがあります。膠原病の中でも「全身性エリテマトーデス」を発症すると円形脱毛症を併発する可能性が高くなります。

〇甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンは髪の毛の元となる「毛母細胞」の増殖を促進して髪の毛の成長期を延長させるなど、育毛において重要な役割を担っています。

しかし甲状腺の機能が低下するとホルモンの分泌量が減り、育毛が阻害されて休止期脱毛を引き起こす恐れがあるといわれています。また眉毛の外側三分の一に脱毛症状が生じる「ヘルトーゲ徴候」が起こる場合もあります。

甲状腺機能が低下すると全身に倦怠感が起こり、肌の乾燥やむくみ、冷え、便秘、体重増加、月経異常などの症状も同時に起こる可能性があるため、このような症状がみられる場合は病院の受診をおすすめします。

〇多嚢胞(たのうほう)性卵巣症候群

多嚢胞性卵巣症候群は、生殖が可能な年齢の成人女性の約6〜8%が罹患する可能性があるといわれている排卵障害の一つです。女性ホルモンの一種である「LH(黄体形成ホルモン)」が高値になると、男性ホルモンの産生が促進されて卵胞の発育に影響を及ぼし、排卵が困難になってしまいます。

男性ホルモンが多くなると多毛症やニキビの増加、肥満、生理不順などの症状が引き起こされる恐れがあるほか、男性型脱毛症のような薄毛を発症する場合があるといわれています。

上記の疾患の他にも、脱毛症状(及び多毛症)が病気の合併症として現れている可能性があります。とくに心当たりがないのに抜け毛が増えているという方は、病気の可能性も視野に入れて、まずは医師に相談してみてください。

女性の薄毛の対処法

ここまで説明してきたような様々な女性の脱毛症には有効な対処法が存在します。投薬治療から手軽に取り入れられる対処法や対策まで紹介していきます。

〇治療薬

女性の薄毛において“有効である”とされる治療薬は「ミノキシジル」と「パントガール」の二種類です。それぞれどのような効果や特徴のある薬なのか、くわしくみていきましょう。

■ミノキシジル
ミノキシジルはAGA治療薬として使用されている有効成分で、日本皮膚科学会が定めた『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)』(以下、診療ガイドライン)においてFAGA(FPHL)にも有効性が認められている治療薬です。
ミノキシジルは有効性が高い治療薬といえますが、副作用として「初期脱毛」が起こる可能性があります。初期脱毛は新しい髪の毛が生え変わるための脱毛であり、誰にでも起こり得るものです。一般的にはミノキシジルを使用開始してから約2週間前後で脱毛が始まり、およそ4週間ほどで収束するといわれています。
また、初期脱毛のほかにも「多毛症」という副作用が現れる場合があります。体毛が増えてしまう多毛症は女性にとって悩ましい副作用といえますが、ミノキシジルの使用を中止することで改善されます。
ミノキシジルは本来、高血圧患者に処方される降圧剤として開発された治療薬です。そのため、心臓病や高血圧の方が使用する場合は体に負担がかかる恐れがあり、外用薬でも使用する前に医師にきちんと相談しておくことが大切です。

ミノキシジル外用薬は、市販や個人輸入でも購入が可能です。しかし、個人輸入の薬剤の中には濃度が不明なものや、成分表示がわかりづらいものも存在します。また、個人輸入で購入する場合には、自分の症状に合っているのか、自分が使用しても問題ないのかなどを医師に相談することができないリスクもあります。

より安全に効果を実感したい方は、薄毛治療専門クリニックなどで医師から処方してもらうことをおすすめします。

■パントガール
パントガールは、FAGA(FPHL)治療のために服用が認められた薄毛治療薬です。髪の毛に良いとされるケラチンをはじめ、パントテン酸カルシウムやシスチンなどの栄養素が豊富に含まれており、服用することで頭皮に栄養を行き渡らせて育毛環境を整える効果が期待できます。
パントガールはミノキシジル外用薬などのような大きな副作用はありませんが、もし妊娠中・授乳中などで薄毛や抜け毛が気になる方は、服用を始める前に医師に相談しましょう。

大前提として、薄毛の原因であるかどうかに関係なく何かしらの病気の治療で薬を服用中の方は、これらの治療薬を使用して問題ないかを必ずかかりつけの医師に相談する必要があります。

また男性と女性では薄毛や若ハゲの発症原因が異なるため、AGA治療に有効とされる「フィナステリド」や「デュタステリド」は女性の使用が禁止されています。また妊娠中の女性においては胎児へのリスクもあることから、触れることも禁忌とされているので注意が必要です。

〇薄毛の対処法

治療を取り入れたとしても、薄毛・若ハゲの改善には決して短くない時間を要します。少しずつ症状は改善されていくとしても、その間ずっと他人の視線を気にしながら生活するのはとても辛いでしょう。

治療を乗り越えて自分の髪の毛を取り戻すまでの間、できる限り“いつも通りの生活”を送れるように、以下のような対処法を検討してみてもいいかもしれません。

■ウィッグ(かつら)
最近ではファッションを楽しむ感覚で購入できるウィッグやエクステンションなど付け毛の種類が豊富になり、女性の薄毛対策として広く認知されています。
女性用ウィッグには大きく分けて、全体をカバーする「フルウィッグ」、自分の髪にプラスする「ハーフウィッグ」、つむじや生え際など部分的な薄毛をカバーする「ピンポイントタイプ」の三種類があります。値段は数千円のものから高価なものまでウィッグの素材によって大きく異なります。
ウィッグの素材は大きく分けて「人毛」と「人工毛」の二種類です。「人毛」は見た目が自然で、自分の髪の毛と同じように扱うことができます。しかし、乾燥などにより劣化しやすいといわれており、管理に手間がかかるというデメリットもあります。一方で「人工毛」は劣化しづらいのがメリットですが、人毛よりも不自然に見えてしまう可能性があります。また人工毛専用のケアが必要なため、管理に手間がかかるともいわれています。
◾︎育毛シャンプー(スカルプシャンプー)
最近では、育毛シャンプーやスカルプシャンプーなど頭皮の健康を保つためのシャンプーが多く見かけられます。これらの多くには、不要な皮脂や汚れの除去、抗真菌作用、育毛に必要な栄養素の補給などを目的とした成分が配合されています。
「育毛シャンプー=発毛する」という直接的な因果関係はなく、薄毛治療薬とは目的が異なりますが、薄毛や若ハゲの症状が悪化しないよう育毛に適した頭皮環境を維持するために取り入れるのはよいでしょう。
■植毛
最近では、育毛シャンプーやスカルプシャンプーなど頭皮の健康を保つためのシャンプーが多く見かけられます。これらの多くは、不要な皮脂や汚れの除去、抗真菌作用、育毛に必要な栄養素の補給などを目的とした成分が配合されています。
「育毛シャンプー=発毛する」という直接的な因果関係はなく、薄毛治療薬とは目的が異なりますが、育毛に適した頭皮環境を維持するために取り入れてると良いでしょう。
■植毛
植毛には「自毛植毛」と「人工毛植毛」があり、いずれも外科的手術を行います。自毛植毛手術では自身の毛包を切り取り、薄毛の気になる頭部に植え込む方法が一般的です。
AGAの男性の場合は男性ホルモンの影響を受けない後頭部の毛根を移植します。一方で女性の脱毛の多くはびまん性であり、頭皮全体の毛量が低下してしまうので、男性よりも植毛が適していません。したがって診療ガイドラインの評価では男性が推奨度「B」、女性は「C1」となっています。
円形脱毛症などで部分的に植毛するケースでは、自毛を使用することで改善が見られるケースもあります。
人工毛の場合、人工の繊維などを埋め込むため、体の免疫システムによって拒絶反応を示す可能性があります。さらに感染症リスクもあるため診療ガイドラインによる評価は低く、費用やリスクの大きさを考えるとあまりおすすめはできません。
■生活習慣、食生活の改善
生活習慣や食生活の改善は、薄毛や若ハゲの予防に繋がります。生活習慣の乱れが直接薄毛を引き起こすわけではありませんが、健やかな育毛環境に悪影響を与えている可能性があるためです。
生活習慣においては適度に運動をし、質の良い睡眠をとることで育毛環境に良い影響が期待できます。また、ストレスを溜めないことも健やかな育毛環境の維持には効果的といえるでしょう。
一方で食生活の改善においては栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。「薄毛に良い」とされている栄養素はさまざまですが、中でも「女性の薄毛に良い効果が期待できるもの」には下記が挙げられます。
■豆腐・豆乳
女性ホルモン「エストロゲン」と似た作用を持つ大豆イソフラボンを含んでおり、ホルモンバランスの乱れを抑制する効果が期待できます。
■野菜・果物
野菜類や果物に豊富に含まれるビタミン類は、頭皮や育毛に必要な環境づくりをサポートしてくれます。
■肉・魚・乳製品
肉・魚・乳製品に含まれるタンパク質は、髪の毛の主成分となるケラチンの生成に必要となります。また、育毛に良いとされる亜鉛や鉄分などのミネラルも含まれています。
■女性の薄毛・若ハゲをカバーするための髪型を取り入れる
最後に紹介する対処法はヘアスタイルチェンジです。
例えば、つむじが気になっている人であれば表面に短い髪の毛をつくることで根元を立ち上がりやすくしてトップの薄毛をカバーしたり、生え際が薄く、おでこが透けてしまうことが気になる人であれば前髪の奥行を深く取り、厚みをだすことでつむじなどの頭頂部や生え際をカバーしたりすることができます。
とはいえ、人によって髪質や骨格、薄毛の度合いなどはこまかく異なります。自分に合ったヘアデザインを見極めてもらうことで薄毛や若ハゲのお悩みを軽減できる可能性があるので、根本的な治療などを行う傍ら、薄毛・若ハゲをカバーするための髪型を取り入れてみるのも一つの手です。
薄毛に悩む女性たちのお悩みに寄り添って適切なヘアデザインを提案してくれる美容室はたくさんあるので、インターネットやSNSなどで検索してピンとくる美容師さん、または美容室を探してみてはいかがでしょうか。

女性の薄毛治療もAGAヘアクリニック

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