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医師が教える薄毛やAGAの治療・対策メディア

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【医師が教える】運動不足で薄毛に? 薄毛予防・育毛は生活習慣の改善から

生活ケア

運動しなくては…とは思っていても「仕事が忙しい」「面倒臭い」と、ついつい運動不足になっていませんか? とくに昨今ではリモートで仕事をする人も増え、唯一の運動時間だった通勤すらほぼなくなって体の衰えを感じている、なんて方も少なくないでしょう。しかし実はその運動不足が、薄毛の要因になり得るかもしれません。

一見すると遠く感じられる運動習慣と薄毛ですが、実は深い関係があります。今回のAGAタイムスでは、そんな運動と薄毛の関係性について解説していきます。

薄毛の原因とは

薄毛の原因としては遺伝、男性ホルモンの影響、頭皮に合わないシャンプー、紫外線、頭皮環境の乱れなど、さまざまな理由が考えられます。中でも、成人男性の薄毛において主な原因として挙げられるのが「AGA(男性型脱毛症)」です。

AGAは主に男性ホルモンに起因して発症する疾患ですが、男性ホルモン以外にも遺伝や生活習慣などさまざまな要因が関わっていると考えられています。主な原因である悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が体内の酵素「5αリダクターゼ」と結合することで生成されます。

通常、このDHTは体中に存在する男性ホルモン受容体「アンドロゲンレセプター」と結合することで髭などの体毛に対して成長因子を刺激し、毛を太く成長させる作用を持ちます。しかし、前頭部や頭頂部などの毛髪に対しては、毛母細胞の分裂を抑制しヘアサイクルにおける成長期を短縮させてしまうため、AGAでは前頭部や頭頂部から抜け毛が始まるのです。

運動不足とAGAによる薄毛に“直接的な関係性”はない

冒頭で「運動習慣と薄毛には深い関係がある」と説明しましたが、AGAによる薄毛と運動不足に直接的な関連性は認められていません。したがって、運動不足であるためにAGAを発症する、また習慣的に運動を取り入れているためにAGAが発症しないとは言えないのです。

しかし、運動不足を始めとする生活習慣の乱れは“AGA発症の要因のひとつ”と考えられています。また運動不足は身体にさまざまな悪影響を与えるため、頭皮環境の悪化や薄毛に至ってしまうような症状を誘発する可能性もあります。そのため、AGAに限らず薄毛改善を目指す上で運動不足は無視できない問題といえるでしょう。

運動不足が頭皮環境を悪化させ得る要因のひとつに、血流不良があります。運動不足によって体中に血液を送る筋肉の機能が弱まり、頭皮環境にとって良くない“冷え”や“新陳代謝の低下”を引き起こすのです。目のかすみ、充血気味である、耳鳴り、肩こりや腰痛、手足のしびれや震えなどの自覚症状がよく起こる場合は、普段の運動量が足りていないかもしれません。

血行不良によって頭髪が薄くなることも考えられるので、上記のように身体の調子が整わない時は、頭皮の状態も同じく悪化している可能性があることを念頭に置いておきましょう。運動で血流が改善されれば、頭皮など体中に栄養が届きやすくなるため、健やかな育毛環境が整いやすくなります。

適度な運動習慣は直接的に薄毛改善効果をもたらすものではありませんが、より良い頭皮環境を育むため、またそのような頭皮環境を育む上で不可欠な健康的な体づくりのため、積極的に取り入れるべきでしょう。

育毛環境を整えるために効果的な運動

これまでに説明した通り、適度な運動は血流の改善に効果的であるため、健やかな体づくり、ひいては健やかな頭皮環境づくりに役立ちます。例えば有酸素運動やストレッチ、軽い筋肉トレーニングなど体への負担をかけすぎない程度の運動を自分に合ったペースで継続するとよいでしょう。

【有酸素運動】

有酸素運動は全身を使った運動によって酸素を取り込み、筋肉を働かすことで身体を動かすための基本的な体力や持久力を身につけたり、心肺機能を鍛えることができます。

具体的には、ウォーキングやサイクリング、エアロビクス、水泳、ダンスなど、“楽に行える程度〜息がはずみ、ややきついと感じる強度の運動”がおすすめです。

【ストレッチ】

ストレッチには筋肉の柔軟性を高める効果があるため、運動をする際の怪我の予防、運動後の疲労回復などに役立ちます。また、関節の運動性が改善するため運動が行いやすくなり、血行が促され、肩こりや腰痛などの改善やリラックス効果も期待できます。

多くの人がやりがちですが、ストレッチの際は反動をつけないことがポイントです。やり方としては「筋肉が伸びている」と感じる程度のところで、ゆっくり10秒間数えて静止します。息をこらえてしまうと筋肉が硬くなり伸びにくくなるので、息は止めずにゆっくり吐きながらリラックスして行いましょう。

【筋肉トレーニング】

筋肉トレーニングは、運動を行うための筋力や筋肉量の向上、また歩行や立位などの姿勢を保つための筋力の維持に役立ちます。とくに、抗重力筋(※)であるお尻周辺の筋肉「臀筋群」、ふくらはぎの「下腿三頭筋」などは、加齢によって筋力低下が起こりやすくなるため、早いうちに適度なトレーニングを習慣づけておくとよいでしょう。

※地球の重力に対して姿勢を保つために働く筋肉のこと。下腿・大腿・腹部・胸部・首の各部前後に張り巡らされ、前後互いに伸び縮みをしながらバランスを保つ。

自宅などでも手軽に行えるトレーニングとしては、椅子から立ち上がる運動やつま先立ちをしておろすことを繰り返す運動、両手を前に伸ばした状態でのスクワット運動、お尻から足を後ろに上げる運動などがあります。

仕事にプライベートにと忙しいなか、毎日運動を続けることが大変だと感じる場合もあるでしょう。そういった日は、ひとまず自宅で10分間だけトレーニングをしてみるなど、無理のない範囲で行いましょう。

適度な運動は血流改善だけでなく、ストレス解消にも役立ちます。心身相関という言葉があるように、心の健康と体の健康は表裏一体。ストレスの蓄積は自律神経やホルモン分泌、免疫のバランスを崩し、万病のもととなる可能性も考えられます。

「ストレス社会」ともいわれる昨今において、そもそもストレスを受けないことはむずかしいため、定期的に発散の機会を設けるなど、せめてストレスを貯め込みすぎないことを意識しましょう。

運動のほかにも、音楽鑑賞や旅行など、趣味に没頭できる時間を確保したり、アロマテラピーやマッサージなど、リラックス効果やリフレッシュ効果が期待できる方法を取り入れるなど、自分に適した方法で上手にストレス解消することも健やかな体づくりに役立ちます。

運動不足などの生活習慣を見直して薄毛を予防する

先述の通り、運動不足は直接的にAGAによる薄毛の発症や悪化の原因になるわけではありません。しかしAGAに限らず薄毛を誘発したり、悪化を招いたりする要因になり得ることは事実です。治療が必要なレベルではないものの、髪の毛の弱りや抜け毛が少々気になってきたという方は、予防的に生活習慣を改めてみてもよいでしょう。

ただし目に見えて薄毛が進行している場合は、生活習慣の改善のみで対処するのは困難かもしれません。取り返しがつかなくなる前に、医師の適切な判断のもと治療を行うことをおすすめします。

AGAヘアクリニックでは、患者様お一人おひとりの原因に合わせて適切な治療を提案しています。診察は何回でも無料、さらに万が一当院では治療を施せない症状であった場合には他の病院を紹介することもできるので、少しでも薄毛や抜け毛などの症状が気になる場合はお気軽にご相談ください。

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